界面活性剤は肌に悪いって聞いたことがあるけど、難しくてよくわからない!わかりやすく教えて欲しい!
『界面活性剤が入ってるから使わない方が良いよ』『界面活性剤は身体に悪いよ!』
テレビや雑誌などで聞いたことがあるかと思います。
この記事では、実際にお客様から質問をいただた内容について、わかりやすく解説したいと思います。
【意外と知らない!】界面活性剤ってどんなもの?
よく界面活性剤という言葉を聞いたことがあると思います。
実は、私たちの身のまわりでは界面活性剤の働きを利用しているものが沢山あります。
乳製品で例えるなら、水の中に油が分散した状態の牛乳、油の中に水分が分散した状態のバター。
スキンケアで例えるなら、水の中に油が分散した状態の乳液、油の中に水分が分散した状態の日焼け止め。
日本化粧品検定2級テキストから引用
このように私たちの生活に界面活性剤は身近に感じる存在なのです。
私たちの暮らしの中でこんなに界面活性剤が使われているなんて知らなかった!
そうなんです!私自身も美容家になるまでは知りませんでした…!
本来、水と油はなじまないので二層に分離してしまいますが、界面活性剤は混じりあわないものを混じりあわせることができ、この働きを利用し汚れを洗浄しているのがシャンプー、洗顔料、石鹸です。
では、界面活性剤の働きについて詳しくみていきましょう!
【界面活性剤の働き】親水基と親油基の性質
※イメージです
界面活性剤は、ひとつの分子内に水になじみやすい部分の親水基と、油になじみやすい部分の親油基の両方を持つ物質のことです。2つの物質間の境界面に集まりやすい性質を持っており、その境界面の性質を変えるものです。
これを利用して洗浄、乳化、可溶化、浸透、分散などの働きをしています。
では、この分子がどのように働いているのか、みていきましょう!
【図で解説!】どんなふうに汚れが落ちるの?
油汚れに親油基(=油となじみやすい)部分がくっつく。
さらに洗浄成分が集まってくると、油汚れは水中に引っ張られる。
このように、分子レベルでは目に見えませんが重要な働きをしています。
なるほど!界面活性剤があるから油汚れもキレイに落とせるのね!
なんとなく仕組みはわかったけど、なぜ肌に悪いっていわれてるの?
ここまでで界面活性剤について少しイメージできたかと思います。
では、なぜお肌に関係があるのでしょうか?次にお肌との関係についてみていきましょう!
界面活性剤は肌や体に悪い?
一概に肌に悪いとは言えません。
日本化粧品検定2級テキスト引用
界面活性剤は、水や油などの混じり合わないものをなじませることができます。
皮脂は水になじみにくく、お湯で洗うだけでは落とせないこともあります。そこで、私たちが日常で使っているのがシャンプー、洗顔料、クレンジングです。
例えば梅雨のむしむしとした暑い日、汗をたくさんかいた後、お風呂にゆっくり浸かって身体をしっかり洗うと、お風呂上がりがスッキリしてとても気持ちが良いですよね!
この日頃使っているボディソープやシャンプーには、洗浄成分としてアニオン界面活性剤や両性界面活性剤が含まれています。さらに洗浄成分だけでは髪がギシギシになってしまうので、その他にも指通りが良くなるシリコーンや、香料、防腐剤などさまざまな成分でできており、肌に与える影響が少なからずあります。
皮膚の表面になじんだり、場合により皮膚に浸透したりと、作用の強い成分には特に敏感肌の人は注意が必要です。
洗浄成分もいろいろ種類があるのね!強くないと汚れをしっかり落とせない人もいるし、人それぞれなのね!
そうなんです!今では、ドラッグストアに行くと脂性肌向け、敏感肌向けと記載されている商品も多いので、わからなくても選びやすいですよね!次に、界面活性剤の皮膚刺激についてまとめてみました。
【4タイプ別】界面活性剤の皮膚刺激
親水基の状態によって4種類に分類されます。
皮膚刺激 | 主な用途 | 特徴 | タイプ |
---|---|---|---|
とても弱い | 乳液・クリーム | 油と水をなじませる作用が高く、 さまざまな化粧品に使用されている (〜グリセリルとつく成分) | ノニオン界面活性剤 |
弱い | ベビーシャンプー 高級シャンプー | 洗浄力と泡立ちはアニオン型に劣るが、 刺激は少なく肌に優しい (〜ベタインとつく成分) | 両性界面活性剤 |
比較的弱め | シャンプー ボディーソープ | 泡立ちが良く、洗浄力に優れている (〜石鹸、〜硫酸ナトリウムとつく成分) | アニオン界面活性剤 |
やや強い | ヘアリンス コンディショナー トリートメント | 髪の表面を整え、なめらかにする (〜クロリド、〜アンモニウムとつく成分) | カチオン界面活性剤 |
化粧品のパッケージの裏に書いてあるわよね!こんな特徴があったなんて知らなかった!
そうなんです!2001年に化粧品に使用されている原料の成分名を全て表示することが義務となっています。なので自分の肌に合わないものを避けることができます。
このように、パッケージや容器自体に表示されています。こうしてみると、様々な成分が入っているのがわかりますよね!
まとめ
私たちのお肌の表面は、汗や皮脂以外にもほこりや古い角質、化粧品が混ざりあっています。
放置すると雑菌が繁殖したり、皮脂が酸化したり、皮膚の刺激になり皮膚トラブルの原因になってしまうことも。
そこで界面活性剤は、油分と水分をなじみやすくし、メイク汚れや皮脂汚れを洗い流しやすくしてくれています。
なので、一概に肌に悪いとは言えません。
一人ひとりのお肌にあったスキンケアを選ぶことが重要なのです。
洗顔料やクレンジングについても掲載していますので、ぜひ他の投稿もご覧ください!
少しでも自分に合うスキンケア選びの参考になると嬉しいです!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました⭐︎